ウェブ時代をゆく

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

技術がないから恥ずかしくて、web上に自分の作ったものをだせない、という人は多い。しかし、戦時に義勇兵を募っているとして、中古のカラシニコフ一丁しかないから恥ずかしくて戦線に出られない、なんて話ができるだろうか? どんなレベルであっても、IT技術者であるならば、産業革命に参加する権利があるし、どんどん参加するべきだ、と本書は説いている。
http://d.hatena.ne.jp/honestaholic/20071107

紹介文を読んで興味を持ったので読んでみた。



最初に、
「自立した「個」が大事」、
「ITが「個」の可能性を開放する」
と「個」を連発されるので、背中がむずむずする。


ネットの事を良く知らない人がこの本を読んだら、
「そっか、ネットっていうのは、自己主張の強い人達の戦いの場なんだー」と感じるに違いない。



実際はどうあれ、作者はそう思っていて、そうじゃなかったら、そうしていくぐらいの勢い。
ウェブは楽しいよー、実力があれば認められるよ、お金が儲かるかもしれないよ、
学習の高速道路があって、けもの道があって、人類が作り出したフロンティアだよ。
大きな組織(google)はいるけど、彼等はなにも支配しない。個人がやりたいようにやれる世界があるよ。
趣味が合う人、波長が合う人を見つけるのも簡単だよ。
でも受身だとつまらないよ、みんなでもっともっと面白くしていこうよ!


Newsreel announcer: Young people from all over the globe are joining up to fight for the future.
Soldier #1: I'm doing my part.
Soldier #2: I'm doing my part.
Soldier #3: I'm doing my part.
Young kid dressed up as a soldier: I'm doing my part too.
[Soldiers laugh]
Newsreel announcer: They're doing their part. Are you?


って感じ。



その他にも、
■大企業で成功する要素、大企業の強みと、小組織の強み。組織の危険信号。


■たくさん本を読んで、自分にしっくりくる人物、生き方を求めたこと
今はそれがネットでできること、必要な情報も集められること、
ネットに何かを提供することが、単に集める以上の事をもたらすこと。
この本が、その結果書かれたこと。


■若い人へのアドバイス:ウェブリテラシーを身につけよ。

例えばと言ってるけど、これができたら明日から会社作れますぐらいのレベルだと思う(209ページ)。

■それができれば、もしかしたら、ウェブというまだまだ未知の世界で、
お金を稼ぐことができるかもしれない。
お金よりも、好きなことを続けられる事の方が重要だけど。



いい本だったと思う。
この本が10年後には無くなってても、その頃には
この本を読んでその気になった人が作ったサービスが、メジャーになっているような気がする。
読んでたら興奮して眠れなくなった。