「2022―これから10年、活躍できる人の条件」を読んだ

2022―これから10年、活躍できる人の条件 (PHPビジネス新書)

2022―これから10年、活躍できる人の条件 (PHPビジネス新書)


名前は聞いたことがあるけど、読んだことのない著者の本。
どんな条件なのかと手に取ってみた。


はじめに

きっとあなたは、これから10年、バリバリ活躍するつもりで、
この本を手にとってくれたに違いない。だけど、
(中略)
2010年12月7日・・当時46歳の私は、癌だと告げられた。
(中略)
だから私にとって本書は、人生半ばの、遺言書とも言える。
本書で扱っているのは、「これから日本はどうなるのか?」
「日本人としてどう生きたらいいのか?」という大きなテーマ。だけど、
何も国家論を語りたいわけじゃない。また日本人論を語りたいわけじゃない。
あなたと話し合いたいのは、もっと具体的な内容だ。


こう書いてあったからそう感じたのかもしれないが、この本は遺書だと感じた。
著者が著者の子供に言い残すように。
・・積み重ねてきた経験を元に、
これから10年をどう生きたらいいのかがアドバイスされている。



著者の予想は以下のようなものだ。

2015年までに、明治維新、太平洋戦争終戦に匹敵する変革が起こる。
2016年に国家財政破綻
2020年頃までには、北朝鮮体制崩壊をきっかけに、
      儒教を伝統とする国家(日本、韓国、北朝鮮、台湾、中国)が儒教経済圏を形成しはじめる。
2022年頃から、ようやく次世代産業(エネルギー、医療、バイオ、環境、ロボット)が雇用の受け皿となりはじめる。
2024年には、会社がなくなる!?


この本には、なぜそう予測できるのか。起こるとしてどうすればいいのかが書かれている。
私は、この予想はとてもリアルだと思う。



この本はきっと、今年一番売れた新書になるだろう。
何年かして「大変な時代だったけど何とかなった。」と振り返った時に、
この本は状況を良くするきっかけの1つだったと思うようになるはずだ。
(そういう未来になるように?)本書の内容は随分と楽観的だ。
これからなんとかできるだろう、と思えてくる。


とりあえずこの本で紹介されていた
「文明崩壊」
「Business Model Generation」←このまえ本屋で翻訳書が平積みされてた
「TED」
は見てみようと思った。


TED はジョブズのプレゼンが好きな人にはおすすめ。
http://matome.naver.jp/odai/2130899017379563201



この本で一番心に残ったのは以下の部分


父から子への、3つのキャリア・アドバイス

三つ目は、優秀な人材が集まる場所の空気を吸え。
(中略)
私の最初の仕事は、役人だった。21歳のとき、外務省に入った。
仕事はつまらなかった。コピーとりや清書ばかりの仕事で、ワープロルームに入っては、昼寝していたほどだ。
だが、そんなつまらない日常でも、数年に1回、自分みたいなちっぽけな人間が、
こんな場所にいていいのか、という機会に出くわすことがあった。
東京サミットが開催された年のこと。
(中略)
レーガン大統領、サッチャー首相、中曽根総理、安部外務大臣昭和天皇などなど。
(中略)
彼らの姿は、いまも脳内に焼きついている。それが大きくキミのセルフイメージを引き上げる。
セルフイメージが、未来のキミを創るのだ。
だから、有能な人と同じ空気を吸える日が一瞬でもあればいいのだ。
あとは、どんなに腐っていようが、関係ない。
できれば、これから国を支えるような産業分野 ー 医療、介護、健康、食料、環境、エネルギー、
バイオ、ロボット等の会社に関われ。
(中略)
そうした理不尽な経験もまた、キミの力になる。